当直って良く考えるとわかんなくなって

前回のエントリが、医師の労働にかかわってなので。

病院には医師がいなければならないことは「常識」でしょうが、これは24時間265日、医師不在の瞬間があってはいけません(入院患者さんがいますからね)。
ですので夜間でも休日でも、医師は病院内に待機しています。これは入院患者さんのためであって、外来を訪ねてくる急患さんに対応するためではないのが原則だそうです。ただ、救急病院ではなくても、病院のあかりがついていて、お医者さんがいるとなれば、具合が悪くなったときに診てもらいたくなるのが、それはそれで人情(「コンビニ受診」をすすめているわけではないです。為念)。
この待機を、当直というようです。待機していればいいので、寝ていても、医学雑誌読んでても、パソコンで遊んでいても、つまり、自分の時間であって、労働時間ではないとされていました。で、病棟から「急変です」とか、受付から「急患です」という内線電話がはいると、病棟とか診療室に行って医療行為をする。この医療行為の時間は、ぜったい労働時間とみなされなければなりません。
問題は、「待機」時間のほうで、拘束されていますから労働時間とすべし、というふうに考える私が3割、消防署員など24時間体制の勤務の人でも、仮眠時間等を「労働時間」とされていない人がいる以上、「待機は待機で労働ではない」と考える私が6割、他の職種もふくめて、仮眠時間もふくめて、やっぱり「労働時間」とするほうに制度かえればいいじゃん、が1割います。
もっとも、「待機」というけれど、一晩に数回は「急変です」「急患です」状態で、自分の研究もできないし、ましては寝てなんかいられない、状態であれば、どんな職種であっても労働時間にすべきであることは書くまでもありません。
前回のエントリでえらそうに医療問題を取り上げたのですが、医療問題についても過労死認定云々について私自身の見解があるわけではないです。ごめんなさい。
ただ少なくても、医師の労働実態を知ること、注目すること、そして、少なくても他の労働者と同様にすることは必要かなと。「他の労働者」も過労死やワーカーホリックもあるので、他の労働者並にしたうえで、全体の底上げをはかる、ということ。
今のところの、私の到達点です。